プラセボのレシピ

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ほぼ日更新 アルコール依存症治療における覚書

2021年09月03日 · コメント(0) · 依存症

はじめに

「お酒が原因で強制入院になりましたが,入院中もお酒を飲み強制退院となりました」。

市中のクリニックで依存症外来を行っているとこうしたケースに出会うことがある。

奇妙なことに,アルコール依存症では「お酒がやめられない」という症状により強制入院となった患者が,その症状が原因で強制退院となりうるのだ。

もちろん個々のケースでさまざまな事情が存在することは理解している。

しかし,これがアルコールではなく自傷行為であったなら,自傷行為が原因で強制入院した患者が,入院中も自傷行為を繰り返し強制退院となる事態は起きえないだろう。

見ようによっては,自傷行為的な飲酒もあるなかで,なぜアルコール依存症ばかりが精神科医療の場で冷遇されてしまうのか。

おそらくその背景には,「やめたい」と話しながらも行動が伴わない患者が,治療者の投影対象となっていることや,

アルコールが合法であるため,いまだ底つき体験を経ていない患者に「断酒の必要性を論理的に説明できない」といった治療者側の防衛機制も働くのだろう。

本稿では「いまだ底つき体験を経ていない患者をいかに治療へ結びつけるか」をテーマに,著者の考えを述べてみたい。

(精神神経学雑誌 123: 500-505, 2021)

プラセボのレシピ:第417話

東京都豊島区の心療内科・精神科:ライフサポートクリニック

当院はカウンセリング治療を大切にするメンタルクリニックです。

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