プラセボのレシピ

最終稿　アルコール依存症におけるハームリダクションとは
最後は本疾患におけるハームリダクションについて意見を述べ，本稿を終えたいと思う。
薬物依存症の治療では「ハームリダクション」という用語がある。
これは例えば
「覚醒 […]

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第10講　一行日記について
 
 

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第9講　飲酒意志を上げない
そもそも「飲酒意志はどこにあるのか」というと，
それは患者の内側ではなく外側だと言える。
依存症治療において，渇望を呼び起こす要因を「引き金」と呼ぶが，
先の宇宙旅行の話と同様，
患者は「絶対 […]

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第8講　断酒意志を上げる
患者の「断酒意志」を上げるべく，当人に「断酒のメリット」を説く治療者や家族は少なくない。
しかし，その主張が的確であればあるほど，患者は強い不安に襲われ，
患者のなかで上がるのは「断酒意志」では […]

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第七講　治療について考える
患者のなかにはいつだって
「やめたい自分」と「飲みたい自分」
が存在する。
そのため，たとえ何年断酒が続いても，当人の「断酒意志：飲酒意志」は「10：0」なのではなく，
「6：4」や「5.1： […]

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第六講　嘘つきではなく多重人格
ここで言う多重人格とは，解離性同一性障害のことを指すのではなく
「人の意識下には複数の意志が同時に存在している」
という意味である。
例えば，Aさんなる女性が
「今年のお正月は沖縄へ行きた […]

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第五講　なぜ患者は嘘をつくのか
「この人は本当に嘘つきです」
「私はこれまで何度も騙されました」
主治医の前で，このように患者を非難する家族は少なくない。
もちろん，家族が憤慨する気持ちもよくわかる。
しかしその際，
「 […]

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第四講　入院が決まった家族に対して
患者が入院すると「これで肩の荷が下りた」と話す家族は少なくない。
しかし，アルコール依存症という疾患は
「入院さえすれば回復へつながる」というケースはわずかであり，
第0講で述べた「入 […]

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第三講「美味しいお酒」の正体とは
先ほども少しふれたが，お酒の「味」について話し合うことは病識の獲得に重要と言える。
外来で，飲酒の理由について「美味しいから」と答える患者によく出会う。
しかし，そこで「では，あなたは味 […]

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第二講　何をもって「依存症」か
初診時に「どのくらい飲むと依存症なのか」と問われることは少なくない。
著者はかねてより，人の幸せとは，
「大好きな人と大好きなことをすること」「大切な人が大切にしていることを大切にすること […]

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