プラセボのレシピ

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ほぼ日更新 「性依存症」教育講演 ⑭

2020年02月05日 · コメント(0) · 依存症

ドーパミンについての補足

では、あともう二つほど「ドーパミンが分泌される場面」を説明させてください。

医療ドラマなどの「瀕死の患者さん運ばれてきた」なんてシーンで、「カンフル打って」とか「アドレナリン持ってこい」なんてセリフを聞かれたことはあるでしょうか。

実は、あれらは全てドーパミン系の薬剤で、救命救急の現場ではドーパミンを「強心剤」や「昇圧剤」として用いています。

あとは市販の栄養ドリンクやエナジードリンクも同様で、あの中に含まれるカフェインがドーパミンの分泌を促すことで心拍数や体温が上昇し、「元気になった」気がするのです。

つまりドーパミンとは「快」という感情をもたらすだけでなく、ストレスがかかった際に分泌される「ストレス対抗物質」でもあるのです。

急な残業を命じられ「嫌だなー」「なんで自分が」と思っても、脳内でドーパミンが分泌されることで、「仕方がない」「さっさと終わらすか」といったやる気のスイッチが入るのです。

ところが、日常的に薬物やタバコ、エナジードリンクなどを用いてドーパミンを出していると、ストレスが生じた場面でドーパミンが出なくなるのです。

つまり喫煙者は、「ストレスが多いのでタバコを吸う」のではなく、「タバコを吸っているためにストレスに弱い」可能性もあるのです。

実際、私も過去にタバコを吸っていた時は、極めて弱いメンタルだったと思います。

一人で道を歩いていても、横断歩道が赤信号なだけで「チッ」となり、タバコに火をつけていました。

ようは、赤信号すら待てないわけです。

車の運転中も、大渋滞ならまだしも、少し混んだだけでタバコに手が伸びてしまうのです。

こうなると、もう完全に悪循環ですよね。

「ストレスを感じるとタバコを吸い、タバコを吸えば吸うほどストレスに弱くなる」

これは本当に怖い話です。

誤解しないで頂きたいのですが、私は「だからタバコはやめましょう」と言いたいのではありません。

タバコでも薬物でも、もし止めたいのであれば、このような脳科学を理解することが欠かせないことを理解して頂きたいのです。

(次回に続く)

プラセボのレシピ:第398話


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