プラセボのレシピ

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「時間」と「後悔」

2019年10月05日 · コメント(0) · 人生, 深層心理

なぜ、楽しい時と苦しい時とでは時の流れが異なるのか、

今日は、そんなテーマについて考えてみます。

実は、苦楽によって時の流れが異なる(ように感じる)のは、

「時」という概念が、人の作りあげた幻想であるからです。

もちろん「時」を計測することは可能です。

しかし、月の満ち欠けが観測されたからといって、月の形状が変化したことには繋がらないように、

計測や観測が可能であることと、その存在が証明されることは、必ずしもイコールとは言えないのです。

では「時」とはどのような幻想なのか。

その答えを端的に言うならば、

「時とは、人が現状(今)に不満がある際に創り出してしまう幻想」

と言えるのです。

人は「今」の自分に満足ができなければできないほど、

・あそこで、あちらを選んでおけば ……
・あの時、あれをやっておけば ……

と、まるで過去の(選択をした)自分と、今の自分とが連続している「線」のような感覚に包まれ、

・これを継続することで将来は ……
・これを守ることで今度こそ ……

と、「今」の自分が抱える不満が存在しえない未来を夢想するのです。

つまり、もし人が「今」の自分に100%満足できていたならば、

過去を振り返ることも、その選択を悔いるもことも不可能であり、

失った過去を取り戻そうと、未来に思いをはせる必要性も生じえないのです。

「後悔、先に立たず」

これは誰もが痛感したことのある格言ですが、

結局、この「先」という概念も「後悔」から産まれる幻想であり、

それゆえ人は楽しければ「時」を感じることはなく、

苦しい(欲望が満たされなくなる)と「時」という概念を創造するのです。

プラセボのレシピ:第381話

※ 不安は未来から生まれ、未来は過去から生まれます。そして、だからこそ「今」を生きることが、人生を充実させる鍵となるのです。

参考文献

:自我論集(著)J・フロイト
:ものぐさ精神分析(著)岸田秀

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