「条件つきの愛」とは
最も一般的な愛の形に、親子愛があります。
さきほど、「愛」とは「〜だけど好き」な気持ちであると説明しました。
親にとっては、たとえわが子が美形でなくても、勉強があまり得意でなくても、「やっぱりうちの子供が一番かわいい」のです。
しかし、親が子供にそうしたメッセージを上手に伝えられなかったり、子供がそうした親の想いを受け取ることが苦手であったりすると、子供は自己肯定感を育むことが困難なまま成長してしまうのです。
心理学には「条件つきの愛」という言葉があります。
これは「〜だけど好き」ではなく「~であるなら好き」という愛情のことです。
私が知るかぎり、自己肯定感が不足している方は程度の差こそあれ、養育者からの「条件つきの愛」を経験していました。
ナオミさんも例外ではありません。
□ 学校や習い事の成績がよければ「いい子」
□ お手伝いをきちんとすれば「いい子」
□ 人前で親に恥をかかせなければ「いい子」
一方でテストや習い事の成績が悪かったり、親の言いつけを守らないと厳しく叱られました。
□ あなただって「やりたい」って言ったじゃない
□ あなたのためを思って言っているのになぜわからないの?
□ 妹はできるのに、どうしてあなたはできないの?
そのためナオミさんはいつも「どうすればお母さんから『いい子』と呼ばれるか」を行動の基準にして生きてきたのです。
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