健康診断などで、血圧が高い人に「降圧薬」の服用を勧めると
「飲み続けた際の副作用が怖いので、飲みたくないです」
と、いう人は、結構多い。
その一方で
「サプリが続かなくて困ってます」
「何か、いいサプリを知りませんか」
と、相談してくる人が、ここ最近とても増えているのである。
国(厚労省)や医師が勧める「薬」には抵抗感を示し
保険も効かず、ビジネスとして売られている「サプリ」には大きく耳を傾ける
今まで健康で、病院にかかった事が無い人ほど、この傾向は強いようである。
経営難からか、ここ数年、大手企業までもが、自社が築いてきた「ブランド力」を「信用力」へと変換し、サプリの販売に力を入れている。
サプリの売り出し文句はいつもこうである。
「副作用が無く安全です」
今まで健康で、薬など飲んだ事が無い人ほど「副作用」という言葉に対し過敏に反応をしてしまうのかもしれない。 ※1
大手メーカーが製造や販売を手がけ、さらには「副作用もありません」などと謳っている商品であれば、ついつい手が伸びてしまう気持ちは一応理解できる。
※1 実は、そういった人ほど、健康にはよほど自信が有るからか、喫煙や、過剰飲酒、暴飲暴食などの傾向に有るのだが・・・
しかし、ちょっと待って欲しい。
「副作用が無い」
この言葉の「意味」するところを今一度、考えてみて欲しいのである。
医学では、「副作用が無い」という事は、実はとてつもなく「重大な事」を意味している。
この事は
「降圧薬で必発する副作用は何か」
という事を考えると分かりやすいと思う。
降圧薬の必発の副作用は何か?
それは
過剰に服用をした際の「低血圧」
である。これは、言われてみれば当然であろう。
「本当に効く薬」であれば、飲み過ぎてしまった時には、効果が出すぎてしまい反対側にふれてしまう。
「解熱剤(バファリンやセデスなど)」も、飲み過ぎれば薬が効き過ぎてしまい「低体温」という「副作用」が、必ず出るのである。
しかし、サプリは「副作用が無い」と言っているのである。
もし小学生が、いきなり降圧剤を飲めば、子供はそもそも血圧が低い為「低血圧」で倒れてしまうだろう。
しかし、「血圧が高めの人に」と、売られているお茶やらドリンクやらを小学生がコンビニで買って飲んだとしても、何も起きないのである。
少し話が長くなったが、僕は別に「サプリがいけない、とか、嘘だ」と言いたいわけではない。
企業が売れるものを売って(副作用も無いわけだし)何も悪くないのであろう。(その企業体質が「格好いいかどうか」は意見が分かれると思うが・・)
それよりも、
「薬よりもサプリをついつい求めてしまう」
その「深層心理」に僕は興味があるのである。もちろん、僕の中では答えは出ている。それについては、また別の例を挙げながら話していきたいと思う。
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