プラセボのレシピ

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博打の負けは博打で取り返せ!?

2019年07月11日 · コメント(0) · お金, 依存症

「認知のゆがみを治すことが依存症の治療では大切です」

と話す人がいます。

たしかに、それはその通りです。

しかし、専門家を名乗る方でも誤解をしているケースは少なくありません。


例えば、これは本当によくある話なのですが、

「ギャンブルは儲かる」といった認知を「ギャンブルは儲からない」といった認知に変えましょう!

といった治療は完全に的外れなのです。

なぜならギャンブル依存症とは、「過去にギャンブルで儲かった経験がある」人が発症する疾患だからです。

 https://diamond.jp/articles/-/117430

つまり、ギャンブル依存症者の「ギャンブルは儲かる」といった認知はゆがんでいる、

と指摘する方の認知こそゆがんでいるのです。


では、ギャンブル依存症の治すべき認知とはどんなものなのか。

一例を挙げてみますと、

ギャンブルによって多額の借金を抱えた方が、

「一発当てて、迷惑をかけてきた方達にお金を全て返したい」

という発想のもと隠れてギャンブルを継続し、周囲から完全に見捨てられてしまう、

といったケースがあります。

こうした人の行動背景には、

「当てたお金で借金を返せたなら、またみんなと上手くやっていける」

といった認知が潜んでいるのです。


しかし、もし仮に大当たりを手にして借金の返済ができたなら、どんな未来が待っているのか。

残念ながらお金を貸してきた人達は、その返済が「ギャンブルで得たお金」と知るや否や、その相手と絶縁するのです。

なぜならお金を返して貰った人達は、相手が再びギャンブルで借金まみれとなりお金を借りに来る事を、借金まみれにも関わらずギャンブルを続けていた事実から悟るからです。


「借金を返済しさえすれば、迷惑をかけた方達と、また上手くやっていける」

依存症の方がそう考えてしまう気持ちはもちろん分かります。

しかし、そうした認知を

「ギャンブルで作ったお金で返済しても、相手から絶縁されるだけである」

「最大の恩返しとは、自分が生涯ギャンブルを絶つことである」

といった認知に変換することが、治療者の役割なのです。

(プラセボのレシピ:第376話)

 

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